夏の出来事
今月のはじめにMちゃんが亡くなった。Mちゃんと言うのは義理兄の実妹で、私より1つ年上だった。
私の髪がどんどん抜けていた頃に癌と闘っていて抗ガン剤治療の為に同じく髪が抜けていたのは聞いていたけど、その後兄も姉も何も言わないから、病気は進行してないのだと思っていた。
突然の知らせにびっくりしたしあっけなく逝ってしまったなと思った。そんなに悪かったなんて。
お通夜もお葬式もちょうど世間の夏休みに入る時で私はどちらにも行けなかった。
元気な時にもう一度会いたかった。
お通夜の日の朝、職場の店内を1人で掃除しているとチリーン チリーンとベルの音が聞こえて来た。「ん?どこだ?」
音の方に行ってみると入り口のドアにつけてあるベルが小さく揺れていた。風も吹いてないのにベルだけが小さく揺れてチリンチリン鳴っている。
霊とか怖がるくせに、その時はもしかしてMちゃんが会いに来てくれたのかな?と思った。
そうだ、私お通夜行けないから、旅立つ前に寄ってってくれたのね。そうに違いないと。
しっかりやれよって言ってくれてるに違いないと。
家に帰ってから長女に今朝の不思議な話をした。「あのね、風も吹いてないのにドアのベルが鳴ってね…」
そこまで聞くと長女が「あ…心霊的なやつって言いたいんでしょ?」
私 「うん、Mちゃんが会いに来てくれたのかなと思ってさ…」
長女 「はい残念!Mちゃんではありません。
それは地震です!」
私「へ?」
長女「朝の9時半頃でしょ?」
私「うん、たしか」
長女「はい千葉県北西部震度3でしたぁ」
私「あーはははは💦」
ここでスピリチュアル大好きファンタジーおばさんの私は現実を受け入れたのでした。
まあそもそもあのMちゃんが会いに来るわけないわなぁ。
でも天国で安らかに眠っていてくれますように。たくさん痛い思いをしただろうから痛みから解放されていますように。